第二子出産のこと⑥
産声が聞こえ、「男の子ですよー」と言われ胸に抱かせてもらう。この生温かい感触。長男のときを思い出す。夫と長男を呼ぶ。長男は不思議そうな顔をして見ている。
感動の瞬間だけど、わたしにはまだ恐怖の会陰縫合が続く。長男のときは切開したけど、今回は切開せず。というか、当直のお医者さんが到着したときもう生まれていたから間に合わなかったような。。とにかく、切らずに裂けたということ。
麻酔しているはずなのに、全然効いてない!しかも、縫うの長い!縫われている間、痛い痛い!と叫んでしまった。
陣痛の痛みよりはマシとよく言うけど、痛みの質が違うから、わたしはこういう鋭い痛みの方が苦手かも。とにかく苦痛だった。
そんな状態だったので、赤ちゃんの様子を気にする余裕はなかった。夫はせっせと赤ちゃんの写真を撮っている。
ようやく処置が終わって、赤ちゃんを隣に寝かせてもらう。顔は長男によく似ていた。
このときの感情はどう表現していいかわからない。赤ちゃんに見入りながら、実際、放心状態で。
両親たちが到着する。本当は出産中に長男の子守りをお願いするつもりだったけど、すでに出産後。
そんなとき、後陣痛が強くなってくる。赤ちゃんを夫に託して、後陣痛に耐える。経産婦のほうが後陣痛が強いと聞いてたけど、本当だった。陣痛が終わっても、次々と痛みの試練がやってくる。
22時を過ぎて長男が寝ぐずりはじめたので、家族には帰ってもらうことに。
泣き出した赤ちゃん母乳を少しあげる。また後陣痛がひどくなったけど。
23時頃、母児別室の病院なので、わたしだけ病棟の大部屋ベッドに車椅子で移動。トイレにも行って用を足したけど、これが傷がしみて痛い。
そんなこんなで、眠ることに。と言っても、産後は興奮状態なのかなかなか眠れなかった。